人生で一番長かった一年間
22代 Eclatコクピ設計の木下です
無事テレビ放送も見届け、いよいよほんとに終わったなーという気持ちになっています。まあ、書かなきゃいけない引き継ぎ資料がまだまだ溜まってるので、実質的には何も終わってないのですが。
思えば鳥コンをオンタイムで見たこともなく、鳥科を人力飛行機部門のチームだと思っていたようなところから、よくここまでの結果が出せたなと思います。これもOBさん方の尽力、後輩たちの貢献のおかげなので感謝してもしきれません。
やっている間は本当にいっぱいいっぱいだったので気づきませんでしたが、なんだかんだ色々な新しいことに挑戦して、悪くない成果を出せてたなあと思います。塩ビ焼きしんどい。
記録は良かったとはいえ、設計はもっと詰めれることはたくさんあると思います。特にコクピは。フェアリングもっともっと洗練してかっこよくしたいし。重心管理バチバチにしてフレームコンパクトにしたり。今年が復活のための設計だったので、来年からは進化のための設計をぜひしてほしいなと思っています。まあ後輩たちやる気ありすぎて引くぐらいなので多分大丈夫だと思います。
さて、僕はモノに感情移入してしまうタイプで、はやぶさが地球に帰ってきて燃え尽きるところろや、沈みゆくメリー号に号泣するんですが、不思議と着水してボロボロになった機体にはそういう気持ちにならなかったんですよね。理由は分かりませんが、立派に使命を果たしてくれた機体に、切ないなんて思うのは失礼だと思ったのかもしれません。
あと、先日願い事が叶うよー的なスポットに旅行先で行ったのですが、(あれ?願い事叶っちゃったなあ)と気づいてニコニコしてたら願い事をしそびれました。幸せですね。これからは来年以降の鳥科のビッグフライトを願っていこうと思います。
自分で考えて描いて、作って、試験して、本番で機能するのを見る。そんな貴重な経験をさせてくれた、鳥人間に感謝しています。ありがとうございました。